ラウンドワン、⽶国で飲⾷事業 25年夏に和⾷店

 遊技施設運営のラウンドワンが⽶国で飲⾷事業を始める

2023/12/5 2:00 ⽇本経済新聞 電⼦版

遊技施設運営のラウンドワンが⽶国で飲⾷事業を始める。2025年夏にも和⾷専⾨店を出す計画で、各地に広げる。国内の外⾷企業と組み、ノウハウを得る。⽇本⾷はインバウンド(訪⽇外国⼈)に⼈気が⾼く、帰国後に現地でも来店してもらう狙いだ。アミューズメント事業でも⼒を⼊れている⽶国でビジネスを拡⼤し、成⻑につなげる。

9⽉に新会社ラウンドワンデリシャス(⼤阪市)を⽴ち上げ、1号店の開業に向けた準備を進める。⽶国にも飲⾷店の運営を担う現地法⼈を設⽴する。業態は⾼級和⾷で、メニュー開発や⾷材の仕⼊れ、料理⼈の養成は提携先の飲⾷店が担当する。ラウンドワンは出店エリアの選定や、従業員の採⽤などを⼿掛ける。

ラウンドワンは運営するカラオケ店やボウリング場で軽⾷や飲料を提供しているが、⽇本で飲⾷店を出していない。市場の拡⼤が⾒込める⽶国で飲⾷事業を始め、新たな収益の柱として育てる。

⽇本貿易振興機構(ジェトロ)の調査によると、22年12⽉の⽶国の⽇本⾷レストランは2万3064店で、10年と⽐べて1.6倍に増加した。ラウンドワンは質の⾼い⾷材を使った本格的な⽇本⾷を提供し、既存の和⾷店と差異化して、富裕層などを集客する考えだ。

ラウンドワンは10年に⽶国へ進出し複合型遊技施設を48店舗(10⽉末時点)運営する。商業施設などへの出店を急ぎ、⽶国で100店舗まで広げる⽬標を掲げる。23年3⽉期の⽶国事業の営業利益は前の期⽐2.5倍の116億円で、国内事業(65億円)を上回る。ラウンドワンは成⻑を続ける⽶国市場に投資を傾ける。

杉野公彦社⻑は「⽇本で作られたものを世界に発信していくことは⼤きなビジネスになる」と話す。「本業のエンタメ事業の利益を上回るポテンシャルがある」とみる。