ハワイのホテル王『京やグループ』とは? 〜ワイキキの超一等地を支える日本企業の知られざる歴史 その3〜

ホテル業界では、不動産オーナーとホテル運営会社が分かれているケースが
数多くあります


1. 名門ホテルを所有する「京やグループ」の実態

ハワイ旅行でワイキキに滞在したことがある方なら、一度は目にしたことがあるホテルがあります。 シェラトン・ワイキキ。 ロイヤルハワイアン。 モアナ・サーフライダー。 シェラトン・プリンセス・カイウラニ。 どれもワイキキを代表する名門ホテルですが、実はこれらのホテルには共通点があります。

2. 不動産所有者と運営会社を分けるビジネスモデル

ここで少し誤解されやすいポイントがあります。 旅行サイトを見ると、これらのホテルはマリオット・インターナショナルのブランドとして紹介されています。 そのため、「マリオットのホテル」と認識されることが多いのですが、ホテルの運営ブランドと不動産の所有者は必ずしも同じではありません。 京やグループはホテルの土地や建物を所有し、ホテル運営はマリオット・インターナショナルが担うという形で、長年にわたりワイキキのホテル市場を支えています。 これは海外では決して珍しいことではありません。 ホテル業界では、不動産オーナーとホテル運営会社が分かれているケースが数多くあります。 オーナーは資産価値を高め、運営会社はブランド力やサービスを提供することで、それぞれの強みを生かした事業が成り立っています。

3. ワイキキビーチ沿いという「唯一無二の土地」の価値

では、京やグループが本当に所有している価値とは何でしょうか。 それはホテルの建物だけではありません。 最も価値があるのは、そのホテルが建っている土地です。 ワイキキの海沿いには、現在ほとんど新しい大型ホテルを建設できる土地が残されていません。 つまり、現在ホテルが建っている場所そのものが、極めて希少な資産なのです。

例えば、ロイヤルハワイアンのピンク色の建物は、ワイキキを象徴する風景の一つです。 シェラトン・ワイキキは、日本人旅行者にも非常に人気が高く、目の前にはダイヤモンドヘッドとワイキキビーチが広がります。 モアナ・サーフライダーは「ワイキキ最初のホテル」として知られ、100年以上の歴史を持つ名門ホテルです。

これらのホテルが持つブランド力はもちろんですが、それ以上に価値があるのは「その場所」であることは言うまでもありません。 ハワイでは、新たに海を埋め立ててホテルを建設することは現実的ではありません。 新しい土地が供給されることもありません。 だからこそ、一等地を保有し続けること自体が大きな資産価値につながるのです。

4. 日本の不動産投資にも通じる「立地の重要性」

この考え方は、私たちが日本で不動産を見るときにも参考になります。 建物は年月とともに古くなりますが、立地の価値は簡単には変わりません。 東京でも銀座や丸の内、一番町などの一等地が長年高い評価を維持しているように、ハワイでもワイキキの一等地は世界中の投資家から高く評価されています。 近年はハワイのホテル市場にも変化が見られます。

ホテルのブランドが変わることもあれば、運営会社が変わることもあります。 しかし、優れた立地を持つホテルの価値は変わりません。 それが、京やグループが半世紀以上にわたりハワイで存在感を保ち続けている理由の一つではないでしょうか。

5. ハワイ投資における「土地を見る」視点の大切さ

私自身、ハワイで事業を行い、多くのホテルや不動産案件に触れる機会がありますが、優良なホテル案件を見るたびに感じることがあります。 それは、「ホテルを見るのではなく、その土地を見る」という視点の大切さです。 どのホテルブランドが入るかは時代によって変わることがあります。 しかし、その立地は変わりません。 だからこそ、世界中の投資家やホテルチェーンは、ワイキキの一等地を手に入れる機会を常に探しています。 京やグループは、そうした希少な土地を長年守り続けてきた日本企業です。


華やかなホテルブランドの陰で、長期的な視点に立った不動産投資を続けてきた姿勢は、ハワイへの投資を考える方にとって大きなヒントになるでしょう。 次回は、「日本企業がハワイで成功し続ける理由」をテーマに、40年以上にわたりハワイで資産を守り続けてきた企業に共通する投資哲学をご紹介します。

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