アメリカ住宅は中流では買えない?世界で広がる住宅高騰とハワイ投資の見方

中流層でも家を買うのが難しくなっている状況

「アメリカンドリーム」と聞くと、庭付きのマイホームを思い浮かべる方も多いと思います。 でも今、その前提が大きく揺らいでいます。

最新のデータでは、アメリカでは住宅価格の高騰に賃金の伸びが追いつかず、中流層でも家を買うのが難しくなっている状況です。

1. アメリカ住宅市場の冷え込み:年収中央値と価格の大きな乖離

住宅取得が「手ごろ」とされる目安は、住宅ローンなどの年間コストを年収の3割以下でまかなえることです。

ところが、米アトランタ連銀の比較では、平均的な住宅購入に必要な年収と、実際の年収中央値との乖離が大きく拡大しています。 2025年12月時点で、住宅購入に必要な年収は約12万ドル。一方、実際の年収中央値は約8万5000ドル。その差は3万5000ドルにもなっています。

つまり、平均的な収入では、平均的な住宅すら手が届きにくい。これが今のアメリカ住宅市場の現実です。

中古住宅の販売件数にも、その影響が出ています。 全米不動産協会(NAR)が発表した2026年1月の中古住宅販売は、前月比8.4%減と大幅に落ち込みました。1月としては過去3年11カ月で最大の減少率です。

2. 過去数十年で「最悪」の値ごろ感:金利と供給不足の三重苦

悪天候の影響も指摘されていますが、住宅価格が過去最高水準にあることが、需要を抑えている面は否定できません。 金融情報会社バンクレートの調査では、住宅購入を希望していた人の6人に1人が、過去5年間で購入を断念したとされています。

背景には、 ・住宅価格の高騰 ・ローン金利の上昇 ・住宅供給不足 があります。

アナリストは「住宅の値ごろ感はここ数十年で最悪の水準」と指摘しています。 もちろん、すべての層が同じ状況ではありません。テック系など高収入世帯であれば、まだ住宅取得が可能なケースもあります。 しかし、平均的な所得で初めて住宅を検討する人にとっては、在庫不足も重なり、非常に難しい環境になっていると報じられています。

3. 世界に広がる住宅価格高騰の波と政治への影響

この問題はアメリカだけではありません。 OECDのデータでは、収入に対する住宅価格の指数は、スイス129、スペイン125と、10年前より2割以上上昇しています。オーストラリア121、日本114と、住宅の買いにくさは世界的に広がっています。

こうした住宅高騰は政治問題にもなり始めています。 アメリカでは、大規模な機関投資家による戸建て取得を禁じる大統領令が出され、住宅ローン金利を下げやすくする政策も打ち出されています。

日本でも都心マンション価格の高騰が続き、中古マンションの平均希望価格が、東京23区で初めて1億円を超えました。 住宅価格の問題は、もはや一国だけのテーマではなく、世界共通の課題になっています。

4. まとめ:ハワイ投資において直視すべき市場構造の変化

このニュースは、ハワイ事業買収やハワイ会社設立、ハワイ移住を考えている方にとって重要です。 ハワイはアメリカの一部であり、住宅価格の上昇トレンドは基本的に連動します。特に人気エリアでは、「現地の平均所得では買いにくい」という構図が強まりやすくなります。

一方で、住宅が買いにくい環境は、賃貸需要の安定や、長期保有型投資の視点では、別の意味を持つ可能性もあります。 ハワイ投資ビザやハワイE2ビザで事業を検討する際も、「住宅が高い=住宅需要がない」ではなく、「誰が買えるのか、誰が借りるのか」という視点で市場を見ることが重要になります。

住宅価格の高騰は、リスクであると同時に、市場構造の変化を示すサインでもあります。世界中で起きているこの現象は、ハワイ不動産や事業環境を考えるうえでも、無視できない背景となっています。


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