ハワイ鉄道延伸の最新動向:ハワイ大学マノア校への接続が現実に?

西オアフ島(コオリナ周辺)までの将来的な鉄道延伸に向けた
「計画と実現可能性調査」を進める法案


1. ホノルル市議会で前進した「法案60号」とは

ハワイが好きな人なら、「鉄道って、結局どこまで伸びるの?」と思ったことが一度はあるかもしれません。そのHART鉄道(スカイライン)について、またひとつ大きな動きがありました。

ホノルル市議会が、ハワイ大学マノア校や、西オアフ島(コオリナ周辺)までの将来的な鉄道延伸に向けた「計画と実現可能性調査」を進める法案を、最終承認に向けて前進させた、というニュースです。

今回ポイントになっているのは「建設決定」ではありません。あくまで、以下の内容を調べるための計画段階という位置づけです。

  • どこまで延ばせるのか
  • どういうルートが考えられるのか
  • 技術的、制度的に可能なのか

市議会のインフラ・運輸・技術委員会は、法案60号の修正案を可決し、議会全体での3回目、そして最終読み上げへ進めることを決めました。全体会合は2026年2月18日に予定されています。

2. 延伸計画の具体的なルートと「LPA」の構想

この法案が承認されると、HART(ホノルル高速交通局)は、現在の終点(予定)であるカカアコから、さらに約3.2マイル先、ハワイ大学マノア校キャンパス近くまでの延伸や、西オアフ島方面への分岐について、正式に計画作業を行えるようになります。

計画のベースになるのは、以前から議論されてきた「LPA(地元推奨代替案)」と呼ばれるルートです。これは、ウエスト・カポレイからハワイ大学周辺を通り、最終的にはワイキキ方面までつなぐ構想です。

また、現在進んでいるイースト・カポレイからアラモアナ(現在はシビック・センター/カカアコまで)の路線についても、「最小運行区間(MOS)」をLPAに沿って拡張していくことが、法案の中で明記されています。

3. 現在の運行状況と2031年までの展望

現在のスカイラインは、全長約18.9マイル、19駅を計画しています。

  • 第1・第2セグメント: イースト・カポレイからミドル・ストリート(ダニエル・K・イノウエ国際空港を含む)までの13駅は、すでに運行が始まっており、市交通局に引き渡されています。
  • 第3セグメント: ミドル・ストリートからカカアコ(シビック・センター)までの区間は、約16億6000万ドルの契約で建設が進行中。

HARTは、この第3セグメントを2031年までに一般乗客向けに開業する予定だと説明しています。

4. 資金面と今後の課題:建設はまだ先の話?

ただし、ここはとても大事なポイントですが、HART自身も「ハワイ大学マノア校や西オアフ島への延伸については、現時点では資金は確保されていない」と明確に述べています。つまり、今回の動きは「すぐに鉄道が来る」話ではなく、「選択肢として本気で検討する段階に入った」という話です。

議会の場では、「ミリラニやワヒアワなど、オアフ島中部へも延ばす考えはあるのか」という質問も出ました。これに対してHART側は、オアフ島都市圏計画機構(OahuMPO)や市交通局(DTS)と連携し、パークアンドライドなども含めた「一つの交通システム」として検討していると説明しています。

建設業界からはこの法案を支持する声が上がっていますが、一方で、視覚障害者の立場から、工事中の歩道や横断歩道の安全性、ADA(障害者法)への配慮を徹底してほしいという意見も出されました。こうした点も含めて、鉄道延伸は単なる建設問題ではなく、街全体の使いやすさが問われています。

5. ハワイ移住・事業進出への影響

このニュースは、ハワイ事業買収やハワイ会社設立、ハワイ移住を考えている方にとっても、意外と無関係ではありません。鉄道がどこまで伸びるかは、以下の要素に直結するからです。

  • 人の流れの変化
  • 不動産の資産価値
  • 商業エリアの重心(人の集まる場所)の変化

ハワイ投資ビザやハワイE2ビザで事業を考える場合、「今ある交通」だけでなく、「10年後にどう変わる可能性があるか」を事実ベースで知っておくことは、非常に大切です。

今回の法案は、ハワイが「車社会のままなのか」「公共交通を軸にした都市へ進むのか」という分かれ道で、少し前に進んだ出来事と言えるでしょう。



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