【ハワイ経済レポート】新車販売は減少傾向、関税と不安定な景気が影響大

私たち投資家やビジネス関係者が注目すべきポイントは
どこにあるのでしょうか

「車が売れないハワイ経済——いま求められるのは“変化に備える投資”」

ハワイの自動車販売が、2025年に入ってもなかなか回復の兆しを見せていません。
ハワイ自動車ディーラー協会(HADA)の発表によると、2025年1〜3月の新車登録台数は前年同期比で1.3%減少。これは、全米平均(+4.2%)と比べて大きく出遅れた結果です。

では、この数字が意味することは?
そして、私たち投資家やビジネス関係者が注目すべきポイントはどこにあるのでしょうか。

  • 2022年:前年比 -12.9%
  • 2023年:前年比 -2.5%
  • 2024年:前年比 -3.1%
  • 2025年第1四半期:さらに -1.3%(継続中)

数字が示す通り、ハワイの自動車市場は3年連続で縮小傾向にあります。
「ようやく持ち直すか?」と期待されていた2025年も、厳しい滑り出しとなりました。

HADAのレポートでは、トランプ政権の復帰後に行われた関税の再導入・強化が、車両価格や部品コストの上昇につながり、消費を抑制していると分析しています。

  • 軽自動車・部品の輸入コスト増
  • 為替変動による日本車ブランドの価格上昇
  • 米中貿易摩擦の長期化懸念

結果、「今は買い時ではない」と判断する消費者が増え、購買が先送りされる傾向にあるのです。

中古車業者「Autozilla」のCEOモースタファ・サード氏はこう話します:

「皆、いい車を手放さず、買い控えている。価格交渉も厳しく、在庫は増える一方だ。」

  • 実際、サード氏の販売現場では「買い手市場」が強まり、値引き交渉が常態化
  • 買う人が減り、売れず、結果として仕入れも減らすという**“循環的な低迷”**に

ハワイ自動車ディーラー協会は、2025年通年の販売予測を以下の3シナリオに分類しています。

シナリオA(関税一部緩和):販売台数 43,700台(前年比 -3.2%)

  • 軽度な物価上昇(+5%以内)
  • 金利の小幅引き下げ
  • 緩やかな景気減速

シナリオB(関税全面撤回):販売台数 46,100台(前年比 +2.1%)

  • 金利引き下げ複数回、景気回復へ
  • インフレが沈静化
  • 最も楽観的なパターン

シナリオC(関税強化+景気後退):販売台数 41,100台(前年比 -10.7%)

  • 物価急騰(+10%)、金利据え置き
  • 経済はリセッション入り

どのシナリオも「明るい未来」を保証するものではなく、政策・市場動向によって大きく振れる不透明な1年となりそうです。

この自動車市場の動きは、ハワイの消費マインドや物流、金融コスト、雇用環境など多方面の“先行指標”となります。

💡 投資・M&Aにおける着眼点:

  • 自動車関連ビジネス(販売・整備・部品)の買収機会:低迷期こそ好条件での交渉が可能
  • 倉庫・物流不動産の需要見直し:部品調達の変化に対応
  • 日本車ブランドへの依存度分析:価格変動によるブランドポートフォリオ見直しも検討材料

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